タイトル未定 2話
ユノリウスはボラルからほど近くそれなりに栄えた街ルメヴィーラに行きボラルについて情報を集めることにした。
ルメヴィーラに着くとボラルとは反対に活気が満ちていることがよくわかる程の人々の声が溢れていた。
「へいへいらっしゃい!新鮮な野菜はいかがかね!」
「あらあらお兄さん新しい服はいかが?お安くしますよ!」
「凄いなロイ、人や物が溢れかえってる。うーん、でもお前が動くのには少し人が多すぎるな。」
ユノリウスは人の多さに目を丸くして、しかしまだ見ぬものたちに心踊らせていた。
ユノリウスはこの街でいちばん安い馬宿にロイを預け宿に来る途中で賑わっていた露店の連なる通りに向かった。
「とりあえず腹ごしらえを済ませたいな。」
馬宿から出る前にロイには少しの人参を食べさせたがユノリウスは 昼を食べ損なっていた。連なる露店の一つで野菜と肉の挟まれたサンドイッチを売っている店を見つけたため、昼飯を買いがてら少しボラルの情報を聞くことにした。
「やぁ、男前の兄ちゃん。どのサンドがお好みかね。」
「ん~。ご主人オススメはどれなんだ?」
「1番売れてるのは肉と野菜のサンドだぞ。」
「じゃあそれにするよ。あと隣のボラルについて少し聞いてもいいか?」
「おう、ボラルがどうかしたか?」
「ここに来る前ボラルに寄ったんだが人っ子一人いなかったんだ。」
「そりゃあボラルにヒトは住んじゃいねぇだろうな。」
「…は?」